【オーストラリア国情報】
世界で6番目に広い国土を誇るオーストラリアであるが、人口は2,200万人程度である。更にその人種というのは世界200カ国以上からの移民で形成されていて、元々はイギリス移民から始まった国だが、今では様々な文化と生活様式が融合した独自の国家を形成しています。オーストラリア最大の都市であるシドニーは、近代的ながらも自然も多く残っています。レベルの高い教育機関が多く、洗礼されている為、非常に安全で住みやすい場所でもあります。
【オーストラリアサッカー事情】
日本にとっても”アジアのライバル”として馴染みの深いオーストラリア。近年は、国内最高峰となるAリーグの発足や32年ぶりとなるW杯出場(06年ドイツ大会)、さらにはアジアサッカー連盟(AFC)への転籍といった様々な分岐点を迎えている。
18世紀以降、移民を多く受け入れてきた歴史的背景をもとに多民族・多文化国家の形成が進んだオーストラリア。それは使用言語にも反映され、公用語は英語ながらも家庭で英語以外の言語を話す人の人口も非常に多く、200以上の言語が存在しているとされる。そんなオーストラリアの人々が誇るのは文化融合の象徴ともされる数多くの世界遺産や芸術活動の活発さ。オーストラリア北東部に広がる世界最大級のサンゴ礁帯、グレート・バリア・リーフや芸術的シンボルであるオペラハウスはその代表格であり、オーストラリアを語るには欠かせない文化スポットとして列挙される。
そんなオーストラリアのサッカースタイルは歴史上、イギリスの影響をかなり受けているとされ、イングランドプレミアリーグに酷似している。近年は戦術面、技術面でも大きく進歩をしているが、それでもなお、パワーやスピードといった身体的な能力の高さが求められるサッカースタイルを敷くチームが多く、その為フィジカルに優れた選手が好まれる傾向にある。
サッカー環境においては全て芝のコートが整備されている状態。日本にとっては当たり前である土のグラウンドは見当たらず、プロアマ問わず好環境でのプレーが可能となっている。
【オーストラリアサッカーのリーグシステム】
オーストラリアのサッカーはプロサッカーリーグであるAリーグを頂点に、その下に各州リーグが位置する構図。州リーグに属するチームは多くの場合、その扱いはセミプロとなるが、多くの選手はチームから給料をもらってプレーしている。
国内最高峰のリーグであるAリーグは2004年に発足した。当初は8チームでスタートしたが、紆余曲折を経て迎えた2015年現在は10チームが参加している。リーグは10月から4月までの7ヶ月、レギュラーシーズンとして3回戦総当たりが行われた後、上位6チームによるファイナンシャルシリーズが開催され、年間チャンピオンが決定。また、Aリーグ所属外のクラブも参加する全国規模のカップ戦は、2014-2015シーズンより「FFAカップ」の名のもとに設立された。
創設から約10年が経ったAリーグは、サッカー文化の底辺を下支えする競技人口の増加に伴う形で、総観客動員数が年々増加の一途を辿る。ユヴェントスで一時代を築いた元イタリア代表FWアレッサンドロ・デルピエロやマンチェスター・ユナイテッドでもプレーしたトリニダード・トバゴの英雄、ドワイト・ヨークなど世界トップクラスのスター集結や、顕著に映るリーグ自体のレベルアップもここに起因。2008年のAFCチャンピオンズリーグではアデレード・ユナイテッドが準優勝、2014シーズンにはウエスタン・シドニーが優勝という快挙を成し遂げ、翌年のFIFAクラブ世界選手権にも出場を果たした。
【オーストラリアでの日本人選手】
Aリーグではこれまで数多くの日本人がプレー。遡る事2005~2006年シーズンには三浦知良(現横浜FC)がシドニーFCに在籍し、その年のFIFAクラブ世界選手権にはシドニーFCの一員として来日も果たした。また、最近では小野伸二(現コンサドーレ札幌)や高萩洋次郎(現FCソウル)ら元日本代表選手もオーストラリアへと戦いの場を求めている。